塗装の基礎知識をご紹介します。
公開日:2020年2月07日
外壁の継ぎ目を埋めるコーキングにひび割れはありませんか?
サンディングやALCボードが張られた外壁の継ぎ目にあるコーキングは温度変化などで伸縮するボードに追随して伸縮し、揺れを緩和させるだけでなく、ボードの継ぎ目の防水やカビ・コケの侵入を防ぐ役割があります。
コーキングの経年劣化で柔軟性がなくなってくるとひび割れや剥離が起こり、隙間から雨水が侵入して雨漏りになることもあります。
コーキングのメンテナンスの目安は10年と言われており、外壁塗装はきれいなのに雨漏りが起こることがあるのはこのためです。
コーキングの劣化のサインはひび割れやひび割れの拡大に伴う断裂のほか、柔軟性を保つ可塑剤が経年劣化で流出してコーキングの厚みが減る「肉やせ」などがあります。
いずれもボードとの間に隙間が生じて雨漏りなどの原因となるため早めのメンテナンスが必要となります。
コーキングを施工する際、古いコーキングをきれいに取り除いてから新たにコーキングを施す「打ち替え」と古いコーキングの上から新しいコーキングを被せる「打ち増し」があります。
外壁塗装の際に古いコーキングを残したまま施工する「打ち増し」を行うと、すでに劣化したコーキング剤が外壁材の継ぎ目部分に残ったままの状態となり、新しいコーキング剤で塞がれる部分が少なくなってしまうことや、古いコーキング剤との境目が剥離しやすいことから劣化が早まることがあります。
コーキングの施工の際にはどちらの方法で行うか確認し、コーキング剤の本来の性能を発揮する「打ち替え」で行うことをおすすめします。
また、まれにコーキング材が硬化不良のまま外壁塗装を施されていることもあります。コーキング剤が溶けたようになっている場合は施工時に硬化していない場合がこれに当たります。コーキング剤には一液性のものと二液性のものがあり、後者は主剤と硬化剤を混合することで化学反応を起こして硬化させるものですが、混合比率を間違ったりしっかりと混合されていない場合などに硬化不良を起こします。外壁の継ぎ目からコーキング材が溶け出してしまうと雨漏りの原因になるだけでなく、外壁材が吸水して劣化し、最悪の場合は外壁材を取り替える必要が起きることもあります。
コーキングの軽度な劣化の場合には「打ち増し」による補修で十分な場合もあります。
コーキング剤はホームセンターでも販売されており、DIYで簡単に補修可能だと思われる方もいらっしゃるようですが、コーキング剤にもいくつかの種類があり、相性の悪いコーキング剤を被せてしまうとすぐに剥離してしまうこともあります。また、コーキング剤の打ち方でもうまく密着しないことがあるため、専門業者に任せるほうがおすすめです。
コーキングの劣化が起こっている場合は塗装の劣化も同時に起こっている場合が多く、どちらも作業の際に足場代など必要となるため外壁や屋根の塗装と同時に行うことがおすすめです。
外壁・屋根塗装で使用する塗料の耐久性に合わせたコーキング材選びをすることで塗りかえの間隔を合わせ計画的にメンテナンスを行うことで費用を抑えることにも繋がります。
塗りかえ工房ではご予算や建物の状態などにあわせて最適なプランをご提案しております。相談は無料で承りますので、外壁や屋根の塗装、コーキングなどお気軽にご相談ください。